生きてるものはいないのか/石井岳龍【DVDで鑑賞】
生きてるものはいないのか/石井岳龍【DVDで鑑賞】
映画『生きてるものはいないのか』予告編映像 - YouTube
サンキュー、世界!
石井岳龍監督の作品は「狂い咲きサンダーロード」と「濱マイク」の8話しか見たことありませんが、どちらも随所に感じる特撮臭さが好きでした。この映画では、そんな特撮臭さは、あまりなかったように思います。とりあえず、人が死にます。めちゃんこ人が死にます。
開始30分くらいは、映像と音声のズレが気になって映画に集中できませんでした。これは、わざとなんでしょうかね。うーん。
映画自体は、とりあえず人が死ぬんですが、結構ポップに死んでいくので笑えます。ただこれで笑っているところを知人にでも見られようもんなら人間性を疑われること請け合いです。恋人との鑑賞は控えましょう。
ケイスケ役の染谷翔太さんは、死を感じる役が似合いますね。彼を見るたびに、国語の教科書で読んだ山田詠美の「ひよこの眼」という小説の主人公を思い出します。なんというか目が深いです。子役時代に芸能界の闇を見すぎたのでしょうか。気になります。最近、映画「ピンポン」を見直して気が付いたのですが、映画のエピローグで月本が卓球を教えている少年が染谷将太でした。子役の頃から深い目をしていました。きっと生まれつきの深い目なのでしょう。うらやま!
勝手に採点、星2つ!
華氏451/フランソワ・トリュフォー【DVDで鑑賞】
華氏451/フランソワ・トリュフォー【DVDで鑑賞】
本を読まねば!
1966年に公開されたSF映画『華氏451』を見た。本が禁止された近未来を舞台にしたSF映画である。タイトルの華氏451とは、紙が燃える温度だそうだ。この映画では、とにかく本が焼かれる。焼きに焼かれる。なんとも、もったいない。なぜだか、すごい残酷な映像を見ている気分にもなる。バラエティー番組で食べ物を無下に扱ったときみたく「この後、スタッフがおいしく召し上がりました。」的なテロップが欲しいと思った。「焼く前には、スタッフが熟読しております。」「焼かれている本は全て、アマゾンのレビューで1点台のものです。」的なテロップがなければ、PTAからの苦情も待ったなしである。
映画終盤、自らが本となった人々が登場する。彼らは各人が一冊ずつ、本の内容を一文字一句暗記しており、自らの名前さえも本のタイトルを名乗っている。しかし、まぁ出来ることなれば、純文学なんかを自分の持ち回りとして割り当てられたいものである。
「どうも『銀河鉄道の夜』と申します。」
文句なしにカッコいい。
「どうも『人間失格』と申します。」
影があってカッコいい。
「どうも『羅生門』と申します。」
漫画の技名っぽくて良し。
「どうも『吾輩は猫である』と申します。」
サブカル女子受けしそう。
「どうも『限りなく透明に近いブルー』と申します。」
限りなく100点のカッコよさ。
「どうも『蛇にピアス』と申します。」
漂うメンヘラ臭。
「どうも『月と蟹』と申します。」
アンバランスでオシャレ。
「どうも『三匹の蟹』と申します。」
うまそう。
「どうも『蟹』と申します。」
うまそう。
とまぁ、どうせならオシャレでカッコいい本になりたいと思う今日この頃。
勝手に採点、3点。