華氏451/フランソワ・トリュフォー【DVDで鑑賞】
華氏451/フランソワ・トリュフォー【DVDで鑑賞】
本を読まねば!
1966年に公開されたSF映画『華氏451』を見た。本が禁止された近未来を舞台にしたSF映画である。タイトルの華氏451とは、紙が燃える温度だそうだ。この映画では、とにかく本が焼かれる。焼きに焼かれる。なんとも、もったいない。なぜだか、すごい残酷な映像を見ている気分にもなる。バラエティー番組で食べ物を無下に扱ったときみたく「この後、スタッフがおいしく召し上がりました。」的なテロップが欲しいと思った。「焼く前には、スタッフが熟読しております。」「焼かれている本は全て、アマゾンのレビューで1点台のものです。」的なテロップがなければ、PTAからの苦情も待ったなしである。
映画終盤、自らが本となった人々が登場する。彼らは各人が一冊ずつ、本の内容を一文字一句暗記しており、自らの名前さえも本のタイトルを名乗っている。しかし、まぁ出来ることなれば、純文学なんかを自分の持ち回りとして割り当てられたいものである。
「どうも『銀河鉄道の夜』と申します。」
文句なしにカッコいい。
「どうも『人間失格』と申します。」
影があってカッコいい。
「どうも『羅生門』と申します。」
漫画の技名っぽくて良し。
「どうも『吾輩は猫である』と申します。」
サブカル女子受けしそう。
「どうも『限りなく透明に近いブルー』と申します。」
限りなく100点のカッコよさ。
「どうも『蛇にピアス』と申します。」
漂うメンヘラ臭。
「どうも『月と蟹』と申します。」
アンバランスでオシャレ。
「どうも『三匹の蟹』と申します。」
うまそう。
「どうも『蟹』と申します。」
うまそう。
とまぁ、どうせならオシャレでカッコいい本になりたいと思う今日この頃。
勝手に採点、3点。